STILL CRAZY for YOU 楽譜解説

楽譜購入者様向けのちょっとマニアックなお話し

ジャズの基本はベース

スイングジャズのアレンジの基本はウォーキングベース。一小節を4分音符でボン ボン ボン ボンと軽快に弾くあの独特のスタイルですね。

もしこれがCDと同じドラム、ベース(+α)のような編成であれば、そのままCDのベースをコピーすればそれなりのアレンジになるわけですが、ピアノ一台となるとそうはいきません。左手がベース、右手がメロを弾くと、スカスカになってしまうんですね。

さらにアレンジはストリングスや、ホーンで色彩が豊かになってるわけですから、それらもピアノニストは表現しなければなりません。

ですので、この楽譜のベースのアレンジは、前半はほぼCD通り、途中からはオリジナルにしてあります。

ベースをはねてみる

全体を通して、4分音符ひとつで「タン」と弾いてもいいところをあえて付点のはねるリズム「タッタ」にしてあります。

ドラムがなくても、赤丸の音符↑をうっすら弾くことでジャズのノリが出るんですね。これは聴こえるか聴こえないかのタッチでもOK。そこに「間」があることで、リズムがノリが変わります。

同じ発想でメロもハネてあげるとまたいい感じになります。♪みんな思い出に~の↓赤丸の音は実際に歌われてないのですが、ピアノで弾く時はうっすら入れてあげるとジャズ的な色味になります。

サビのホーンセクション

サビのホーンセクション。♪まだ~の後の箇所。CDはシンプルな和音なのですが、ピアノ的にはもう一味足したいところ。赤丸↓のようなボイシングにしました。ゴリっとしてピアノが気持ちよく鳴ってくれます。

オープンボイシング

ベースを弾くとなるとなかなか両手で作るオープンボイシングには、手がまわらないのですが、ベースを休んででも、響きが豊かになるので、少し入れたいところ。

サビの手前に一か所作りました。実際はEb7なのですが、Eb13にして左手を「ソ bレ ファ」のように弾いて両手でハーモニーを作って下さい。

基本Eb7の箇所はこのボイシング使えますので、ここ以外にもベースを休んでこのサウンドにしてあげてもいいかもしれません。

間奏の不協?和音

87小節目、間奏の最後。このレとレb 不協和音で楽譜のミスでは?と思われるかもしれませんが、これで正解なんです。

CDに入ってる音をそのまま採譜してます。

実際CDは、両手でメロを弾いていて、下パートは装飾からのレbで、もう少し複雑です。

面白いのでそのまま取り入れてみました。

この記事が演奏のヒントになれが幸いです。

楽譜デモ演奏

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